第35章 とりかえばやものがたり　― 番外編 ―＜R18＞

舞の中がぎゅうと信玄を締め付け、全身をまた突っ張らせると、信玄もたまらないという表情になり、更に腰を激しく打ち付け達し欲を放つ。

「ああ…たまらないね…きみのからだはとても、良い…」

信玄は達してぐったりとする舞を抱き締め顔中に口付けをし、ゆっくりと自分のものを引き抜いた。

舞は正気に戻り、自分の情けなく恥ずかしい事を知られてしまった事を涙する。

「幸村、泣かなくて良いよ。きみは新しい事を知ったんだ。男女がこうなるのは自然な事だし、俺はもうきみから離れられなくなってしまったな」

信玄は帰ろうとせず、舞はこれからどうしようと素早く頭を巡らせる。

おんなと知られた以上、ここで絶交しては自分の事を面白おかしく吹聴されるかもしれない。

これは絶対避けなければならない。

舞は口を慎重に開いた。

「信玄、貴方は俺の秘密を知ってさぞ驚いただろう。けれど俺に同情するなら、今迄通りに接して欲しいんだ。普通の女人なら逢瀬を持つのは大変だけれど、俺と貴方なら友人だし、俺がこういう男姿でいる以上、こういう機会はまた作れると思うんだ」

親しみを装って舞は話し、信玄は仕方なく帰って行った。

しばらく舞は恥ずかしくて右大臣邸に滞在し、信玄が何度も訪問するが、体調が悪いと一切会わずにいたがいつまでもそうしている訳にも参らず、帝の前に参内する。

帝は舞を呼び尚侍について話しをするが、尚侍は人見知りが激しく人並みな結婚は難しい、と今迄と同じように返事を申し上げる。

ようやく帝の前を下がってきた舞を信玄は捕まえ、二人で宿直という事になるが、信玄はめんめんと恋心を話すので舞は人に聞かれたら、と気が気でない。