戦国源氏物語-イケメン戦国と源氏物語の融合-〈改訂中〉
第33章 八ノ宮中君の巻―家康ノ宮と三成ノ君-<R18>
俺は右大臣の六の君と結婚した。
美貌の姫と評判だったが、あまり期待はしていなかった。
しかし三日夜で二人きりになりようやく見た六の君は、舞とは違う内側から輝くような明るい華やかな美貌に、俺がちょっと話した事に響くようにかえってくる頭の良さを持っていて、この子はこの子でなかなか良いところがあるな、と抱きながら思う。
舞と違うのは、恥ずかしがっていても、自分の快楽への欲求もちゃんと持っている。
いいね、自分も腰を振ってよがり、良いところへ俺を締め付けてくるんだ。
俺は舞を愛していながら、六の君の積極的で明るく華やかな様子と、周囲を美貌と教養にあふれた女房を用意したのも、俺を退屈させないよう配慮していて良いものだと思う。
三日夜の餅を互いに口にする儀式が終わり、俺は舞の許を訪れる。
六の君との結婚でしばらくこちらには足を向けていなかったし、さぞ恨んでいるんだろうと思っていたがそうでも無かった。
舞がなるべく自分で育児をすると宣言したらしく、乳母もつけているのに自ら乳をあたえていると聞いて驚くと同時に、宮家の姫でありながら貴族らしくない舞に、らしさも感じ、益々愛しくなるのは不思議だ。
「家康様、見てください、若君こんなに大きくなりましたのよ」
舞は俺が居なくても子が居ればいいのだろうか、そんな風に思えてしまう。
「…舞は楽しそうだね、そんなに子の面倒みるのが楽しいの?」
俺は、自分が六の君と結婚した事を棚に上げて、舞が子の相手をするのがそんなに楽しいのかと聞いてしまった。
「まあ家康様…子の面倒を見るのが楽しいか、なんて…大変のひとことですのよ?何が気にいらなくて泣くのかわかりませんし、お尻が汚れたら綺麗にしなくてはなりませんし、休んでいる時もちょこちょこ起こされて乳を含ませてやらないとなりませんし…」