第33章 八ノ宮中君の巻―家康ノ宮と三成ノ君－＜R18＞

俺が言うと首をちょっと傾げながら、俺へ既に潤んだ瞳を向け、口を少し開いたので、また口付けながら舌を舞の口内へ滑らせる。

「…んっ…」

驚いた舞が頭を後ろに動かし逃げようとするので、俺は後頭部を手で押さえ、逃げられないようにして、舌で歯茎をなぞり上げる。

「…んん…っ」

嫌なのか俺から逃れようともがき出す舞を、俺は押さえつけるように強く抱き締めると、動けなくなった舞が脱力したようになり、俺は慌てて気を失ったのかと唇を離すと、涙目になった舞がにらむように俺を見ていた。

「…い、いえやす、さま…いったい…どう、いう…こと、ですの…っ」

「どういうことって？」

何を言いたいのかわからず問い返すと、舞が言う。

「その…私の口の中に…家康様の…その…舌を入れる…なんて…」

そうか、口付けが深くなるとそうなる事すら知らないのか。

本当に初心で可愛いおんなだ。

こんな可憐なおんながここに居て、三成によって見付け出されたのだから、本当に三成には悔しいけれど感謝しかないな。

俺はそう思いつつ、舞の頬へ口付けながら囁く。

「愛し合う男女は、口付けが深くなると、舌を相手の口の中へ入れるんだよ」

そう言いながら、もう我慢出来ない俺の手は、舞の衣装の下袴の紐を解いてゆく。

「…そしてお互いにからだをさらすんだ…俺に舞姫…貴女を存分に愛させて」