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君の言葉。

第1章 1


翌日。

「出来たぁー!」

僕は書き上げたばかりの曲を前にして、大きく腕を広げ伸びをした。
昨日、美咲ちゃんと電話で話した後、僕は言われた通りに体を休めることにした。
家に帰って布団に入り、目が覚めたのは10時間後。
カーテンの隙間から朝日が射し込んできて、ケータイのアラームや目覚まし時計を使わずに自然に目が覚めた。
───体が軽くて、気分がスッキリしている。

「・・・書ける」

キレイな旋律が、頭の中で繰り返し奏でられている。
そこから一気に書き上げた。

夕方、スタジオでメンバーに出来た曲を聴いてもらうと、みんや目を丸くした。

「you・・・」

「一体何があったんや・・・?」

「「・・・・・・良い曲やないか!!」」

みんなにどつかれながら褒められて、僕は得意になって笑った。

「女神様から、『愛のお言葉』を頂戴したからやねん」



────ねぇ、美咲ちゃん。
君があの時僕にくれた言葉のお陰で、僕にはもったいない程の良い曲が一つ、この世に生まれたよ。
──早く、早く君にも聴いてもらいたいな。





《君の言葉。》
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