第14章 きみの温かさを知る 丸井ブン太
──放課後──
私は、委員会の仕事があり、図書室に向かう。
フッと外を見ると、雪はやんでいた。
けれど、やはり、寒そうだ。
廊下もこんなに寒いのに、外はどれくらい寒いのだろうか?
私は、ブルッと身震いをして早く仕事を終わらせるために、図書室に早歩きで向かう。
─────
委員会の仕事が終わった頃には、もうすでに外は真っ暗。
こんな、真っ暗になる頃に帰ったことは数えるくらいしかないので、少し怖い。
私は、ふぅ っと白い息を吐き、歩いて行く。
その時、とんとんっ と肩を軽く叩かれた。
私は、反射的に振り向く。
丸井「よっ!
こんな時間に一人で帰んのか?」
肩を叩いてきた、相手は...
そう、私の好きな人、丸井くんだった。
私は、動揺していたが、平常心を保ちながら言葉を発した。
『うん。
少し、委員会の仕事が長引いちゃってね』
と苦笑しながら言う。
丸井「そうなのかぁ...お疲れ様!
もう、暗いから俺が送ってやるよぃ!」
丸井くんは、太陽のような笑顔でにかっと笑いながらそう言った。
私は、何度か遠慮の言葉を言ったが、丸井くんは、一歩も引かずに
「いーから、いーから!」
と言って、結局は送って貰うことにした。
暫く歩いていると、また雪が降ってきた。
丸井くんは、ラケバから、折りたたみ傘を取りだし、私にさしてくれた。