第12章 霜月と…。
『あ…ごめん…なさい。』
「流那…そんなに泣いて…どうしたんだい?」
『わからない……ただ…なにか…思い出したくない…なにか…。』
訳もわからずポロポロと涙を流していると隼がポケットからハンカチを取り出して私の涙を拭いてくれる。
「辛いことは無理に思い出したらいけないよ?
そうだ、流那におまじないをかけてあげる。」
隼はなにかボソッと呟きながら私の頭を撫でた。
そしてそっと抱き締めてくれる。
それだけなのになぜかすごく落ち着いてきて体が離れるとなぜか寂しさが募る。
『隼…。』
「そんなに寂しそうな顔をしてどうしたの?」
『…なんにもない…です。』
俯く私をじっと見つめて隼は微笑む。
「大丈夫、1ヶ月は僕の家に滞在する予定でしょ?
だから流那がなるべく寂しくないように僕が一緒にいてあげる。
勿論学校の間は一緒にいられないけど帰ってきたらうんと甘えさせてあげる。
だから、そんな顔しないで?流那は笑うととっても可愛いと思うんだ?
僕は流那の笑顔がみたいな?」
そういうと私の肩に手を置いて顔を覗き込んでくる。
『うっ…。』
どうしようと戸惑ってしまう私に隼は微笑みを向けてくる。
本当にどうしたらいいんだろうか。