第10章 子供と始とSix Gravity。(前編)
「ママ、変なのー!」
とアカリちゃんは楽しそうに足をバタバタさせている。
『どう、しましょう…。』
「とりあえず警察に迷子ですって連れていくか?」
二人でアカリちゃんを見つめて悩んでいると。
「あれ?始さんと流那??こんなところで何してるんですか?」
新と葵だ。
「いや、ちょっとな…?」
始さんが困ったように笑う。
「ママ、お腹すいた!」
「「ママ?!」」
『あぅ、え、えっとぉ…。』
「流那ちゃん…いつの間に子供なんて…それ以前に何歳で子供を産んで…。」
葵がパニックになっている。
「葵、落ち着け。
この子は流那の子供ではないらしい。」
「ん?どういうことですか始さん?」
『えっとね、なんか私が母親にそっくりらしくて…勘違いしてずっと傍を離れないから…どうするか考えてたの…。』
「ママ!お家帰ろうよ!!」
『あ、えっと…ごめんね…アカリちゃん…ちょっとだけ待っててくれるかな?』
「とりあえず俺は月城さんに電話してくる。
葵、新、流那と一緒に待機しててくれ。」
「「了解です。/わかりました!」」
二人ともアカリちゃんの傍に来る。
「ママ…この人たちだあれ?」
『えっと…えっと…。』
「流那ちゃん、相当パニックになってるね。」
「こんにちは、俺は卯月新。
このお姉さんのお友達だぞ?」
新がアカリちゃんに眼を合わせて話しかけてみる。
「あ…らた?」
「そう、新。
あ、そうだ。
これ、飲むか?」
そういって新が取り出したのはイチゴ牛乳。
「イチゴミルク!ありがとうあらた!」
アカリちゃんは嬉しそうに笑いイチゴ牛乳を受けとる。
「あ、俺は…皐月葵。
俺も、そのお姉さんのお友達だよ?
よろしくね?」
王子様スマイルきたぁ!!!
眩しいっ!!
「あおい?」
「うん、そうだよ!」
アカリちゃんは楽しそうに体を揺らしている。
「流那、とりあえず少し落ち着け。」
『新…。
そうだよね、落ち着かないと…。』
少しだけ深呼吸して目の前の女の子を見つめる。