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ツキノヒメ。

第9章 歌詠鳥が啼く頃に。(春ルート)




ー病院ー


『…ぅ…は…る……。』


「流那!!」


目を覚ますと見知らぬ天井と、慌て驚いている春さんの顔が見えた。


「よかった…目を覚ましてくれた…。」


『ここは…?』


「病院だよ。
撮影中に野球部の子達が使っていたボールが流那に直撃して倒れたんだよ。」


心配そうにこちらを見てくる春さんが不意に「ごめんね……俺がもっと早くに気がついていたら……。」と謝るので可笑しくなって笑う。


「えっ?!ど、どうしたの?!」


『フフ、だって春さん…知ってるでしょう?』


「水分不足による脱水症状と熱中症。
のことかな?」


『そう、つまり自分の不注意が問題です。
春さんが謝ることじゃないのに、すごい真剣な顔して謝ってくるから可笑しくて。』


「それでも、俺が気がついていたんだから少しでも呼び掛けていたらこうはならなかったかも知れないだろう?」


『っ、あははっ!!
春さんったら、本当に真面目ですね。
その優しさと真面目さにはいつも助けられるけど。』


「そんなに笑うこと?!俺本気で心配したんだよ?」


『わかってますよ。
春さん、ありがとうございます。』


真剣な顔している春さんに笑顔を向けた。


「まあ、何事もなかったからよかったけど…次からはきちんと水分を取ること。
わかったね?」


『はい、気を付けます。』


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