第9章 歌詠鳥が啼く頃に。(春ルート)
【春side】
なんでもっと早くに気がつかなかったんだろう。
それに気がついて名前を叫んだときにはもう手遅れで。
流那は倒れた。
何となくわかっていたことだった。
この猛暑の中で流那はあまり水分を取っていないように思えた。
声をかけた時にきちんと水分を取らせるべきだった。
今さら後悔しても意味ないが今は少しでも最善の事をしなければ。
(えっと、頭を打ってるし揺さぶったりするのはよくないよね。)
(だから、心臓より頭を高くしてっと…。)
(それから意識があるか声をかける。)
「流那!しっかりして!流那!」
ダメだ、反応がない。
これはまずいな。
「早く…救急車…。」
ただ救急車が早くつくことを待つとしかできなかった。