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ツキノヒメ。

第4章 雨とお日様。(新ルート)



【新&葵side】


俺らが事務所から出るとものすごい雨が降っていた。


「雨すごいね。」


「ああ、こんなに大雨なのは久しぶりじゃないか?」


二人でそんなことを話ながら事務所の軒下で雨を眺めていた。


「一応折り畳み傘はあるけど……どうする?」


葵が俺の方をみてくる。


「この雨じゃその小さな折り畳み傘だとすぐ壊れそうな気がするぞ?」


「そうだよね……。
でもタクシー呼ぶのもなぁって思うし……。」


新の言葉を聞いた俺は他になにができるか考えてみる。


誰かを迎えに呼ぶか……やむのを待つか。


どちらにせよかなり時間がかかるんじゃないかな…?


この前みたいに濡れながら帰るわけにもいかないし。


どうしようかな。


「葵。」


「どうしたの?新?」


「あれ。」


俺は新が指を指す方向を見つめる。


するとそこには流那ちゃんがいて俺たちの方へ歩いてくる。


「おーい、流那何してんの?」


俺たちの目の前まできた流那は無表情のまま俺たちに傘を差し出す。


『雨がひどくなりそうだったから、傘持ってきただけだよ。』


そう言って俺に傘を渡すとそそくさと歩いていってしまう。


「え、ちょっ、ちょっと!待って!!」


『ん?なに?』


「いやいやーそれはないでしょう流那さんよー!」


『なにが?』


「男二人で相合傘はちょっと…。」


と葵が困り果てたような顔をしている。


うん、さすがにな。


男同士で相合傘ってかなりヤバイと思う、絵面が。


『だって傘3本もって歩いてくるのはちょっと…。』


「確かに…。」


うん、女子で傘3本もって歩いてる子って相当だよね。


「うん、俺らが悪かった。
だから流那の傘に俺をいれてくれない?」


「ちょっ!えぇ!!あ、新?!」


『うん、いいよ。』


「えぇっ?!そ、それはそれで不味いんじゃ。」


『え?』


いやいや、そんな顔されても!
ていうかそれは本当に…何て言うか…ほら…。


「葵王子がパニックになっている。」


『新がダメなら葵が入る?』


「えっ?!いやっ、俺は遠慮しておくよ!」


葵王子、顔が真っ赤だぞ?


ほんと、分かりやすいな。



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