第3章 夏祭り
「へ?」
聞き覚えのある声
??「迷子の子じゃん」
会いたかった…
「む、紫原君!」
??「なになに?紫原っちのお友達っすかー?」
紫原「違うよー迷子ー」
??「迷子っすか!?」
「いや、ちゃんと…あれ」
またはぐれた…!?
どこに…
手を引いてきたつもりがいつの間にか1人で来ていたらしい
私はまた焦って泣きそうになった
「っ…」
??「だ、大丈夫っすか!?」
「あ、大丈ぶぅあ!?」
頭に大きな手が乗っていた
紫原「一緒に探してあげるー」
??「あ、俺も協力するっすよ!俺は黄瀬涼太っす!よろしくっす!」
「えと…」
黄瀬「お友達はどんな服装っすか?」
「白で、ピンクのお花の浴衣を着てます」
紫原「んー、あ、見つけたー」
黄瀬「ほんとっすか!」
紫原「こっちに向かってきてるよー」
「え…」
黄瀬「さすが紫原っち!」
「ありがとうございます…」
その瞬間涙が溢れた
黄瀬「あぁ、大丈夫っすか!?」
「ごめん、なさい、ごめんなさい」
黄瀬「見つかってよかったっす」
紫原「大丈夫ー?」
紫原君が私の顔を覗き込んできた
紫原「いちご飴に涙落ちちゃう」
そっち…
「大丈夫です、ありがとうございます」
涙ながらも笑顔で返した
真紀「はぁ…はぁ…アヤー…もう…疲れた…」
「真紀!!」
私は真紀に抱きついた
「ごめんなさーい!」
真紀「んわ!危ない危ない」
「ごめんね、ごめんね!」
真紀「もういいってば」
私たちはその場で花火を見ることにした