第129章 動画
「未来はすごいな…」
秀吉が呆然としてスマホを見つめたまま言う。
「これ…もう見る事は出来ないのですか?」
三成がスマホを指さして聞き、舞が答える。
「ううん、何度か見られるよ。でもこれを動かすためのものはこの時代に無いから、いわばエサが無くなったらもう見られないけどね。見方、教えておこうか?」
「お願いします」
舞は電源の入れ方から見方まで一つ一つ教え、三成もスマホの動画の見方を覚える。
「この絵がこうなったらもうエサがなくなったって事で、使えなくなるからね」
充電マークの説明を最後にして、スマホを三成に渡した。
「はい、ありがとうございます」
早速三成は自分でスマホの動画を再生させる。
『三成様』
と葉月の声と姿が表れ、三成は真剣に見入っていた。
「今宵はここに居る者で簡単に宴を行う。佐助も出てくれ」
秀吉が事前に信長から言われていたらしい宴の事を持ちだした。
「ありがとうございます。では、今回は遠慮なく」
「それまで舞も佐助も用意した部屋で休むが良い」
光秀からも声を掛けられ、舞は自室へ引き上げ、佐助も用意された部屋へ案内され、二人共宴の刻限まで休息に入った。