第68章 二人の朝
光が差し込み、朝を迎える。
「ん…」
もぞもぞ動き出したのは葉月。
ゆっくり目を開けると、三成の腕の中にいるのに気が付く。
からだを見ると、愛された痕があちこちに残されていた。
『三成様…めいっぱい、痕、つけてくれてる…』
嬉しいのと恥ずかしいので、一人で横になったまま悶えていると、そのごそごそした動きに気が付いたのか、三成がゆっくりと目を開ける。
「おは、よう…ござい、ます…」
ぼやんと視点がはっきりしない様子で挨拶をし、ぼーっとした表情をしている。
そのぼんわりとした表情を見て、葉月は驚く。
『わわわ、なんか…可愛い…どうしよう、すごい、好き…っ』
思わず、ぼわっとしている三成に抱き着く葉月だった。
「…あ…葉月さ、ん?どう、しました…?」
「三成様、なんか、可愛くて…好き…っ」
起き抜けで完全に頭の働いていない三成に、告白する葉月。
「…ああ、ありがとう、ございます…」
わかっているのかわかっていないのか、ふわふわ状態の三成から普通に返事が戻ってきた。