第55章 抱かれる(R18)
髪の毛を拭き終えた竹は、部屋から出ようとしていた。
すると、よろしいですか、と廊下から声が掛かる。
『この声は三成様…』
横抱きにされて御殿に連れてきてもらったのを思い出し、葉月の鼓動がどくんと高鳴る。
「では、私は失礼致しますね」
竹は三成の声に襖を開け、葉月の姿を三成に見せ、自分はそのまま三成に頭を下げ、ごゆっくり、と声を掛けると部屋を出ていった。
夜着姿の葉月を廊下で見て息を呑み、視線を固まらせた三成は、そのままふらりと部屋へ足を踏み入れる。
薄い夜着を通してわかる、葉月の柔らかなからだの曲線が男を刺激する。
「あ、あの…?」
「渡さない…」
「え?」
三成は葉月へ近寄り、ぎゅっと抱き締める。
そして、すぐに葉月の後頭部を押さえて口付ける。
「んん…」
夜着を通して、葉月のからだの柔らかさを感じる三成。
もう、止められない。