• テキストサイズ

イケメン戦国 「めぐり逢い」

第45章 距離が近付く


さすがに三成は自分の御殿に葉月を連れて帰らず、秀吉の御殿へ送っていく。

二人の片手は指を絡めてつながれ、お祭りに行く前とは心の距離が縮まっていた。

歩きながら葉月は空を見上げる。

秋の星空は明るい星がなくて他の季節に比べるとぱっとしない。

「どうかしましたか?」

空を見上げながら歩く葉月に三成は問う。

「秋は明るい星がないので、なんだか物寂しいです」

「葉月さん…
物寂しいなんて言うと、私は貴女を自分の御殿へこのまま連れて行きたくなります。
良いですか?」

連れて行かれたらどうなるか、それぐらいは葉月にもわかる。

「それは、まだ…早い…です…」

自分の気持ちにはっきり気が付いてから。

そうでないとただの興味本位、からだ本位になってしまう…

「その…それは、ちゃんと自分の気持ちがわかってから、でお願いします…」

しどろもどろになって答えると、三成はくすっと笑って、道端であるにも関わらず葉月を抱き締める。

「貴女を待ってます。私には、貴女しか、目に入りませんから」

「は…はい…」

「良いお返事です」
/ 565ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp