第3章 Consciousness
陽の光が差し込む頃、つばめは大あくびをしながら目を覚ました。
昨夜交わした約束が効いたのかいつもよりもうんと早起きだ。
ああ、そういえば時間を決め忘れていたので早いに越したことはないだろうと二度寝もせずにそのまま起きる。
顔を洗い髪をとかし、トースターに食パンを突っ込んでいる間にヨーグルトをよそった小皿に、すくった苺ジャムをスプーンに乗せたまま軽くぐるぐると混ぜ、その後パジャマを脱ぎ捨て制服に身を包む。
タイミングを見計らったかのようにパンは焼け、一人食卓につく。
洗いもの込みで30分で仕度を終え、家を出る。
いつもよりも何だか早足で進む。
そんなこと本人は気付く由もない。
坂を抜けて少し道を外れたところに来るとあの木が見える。
つばめがつくと同時に向こうにも人影があった。
「つばめちゃん」
「菅原先輩」