第2章 Necessarily
「あの、さ、手……」
「何?」
「い、やぁ……ツナイデルナァト」
「ふふ、カタコト。面白い」
つばめがふふ、と微笑み手をぱっと離すと少しほっとしたような表情になる。
当然だろう、先ほどからずっと心拍数が上がり続けているのだから。
隣り合わせに座り、昼食を食べ、適当に会話する。
その姿を見た他の生徒は気を遣い、微笑みながら屋上から離れていく。
今日初めて会ったとは思えないほどしっくり来る。
周りのそんな見解を、当人たちは微塵も察知せず、ただただ居心地のよいお互いの隣で談笑するのみであった。