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《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)

第6章 名探偵は謎を解かない


『二度と来るな』とか言って洋館から私を追い払ったくせに、『もう一度会いたい』だなんて、何を言っているんだろう。

全校集会で晒された黄ばんだパンツでも見るようにカラ松さんをジトッと睨む。

私の視線に気づき、カラ松さんは慌てたように付け加えた。

「ほ、本当だ! 時間をかけて君を探し回ったんだ! 君のことが忘れられなかった!」

「それはありがとうございます……」

「フッ、構わないさ……。君に会うためなら、たとえ己を漆黒の闇に落と」

「でも、どうやって私がここにいるって分かったんですか? 前にお会いした時、私は名乗らなかったのに」

「ん〜?」

最後まで聞いていると長くなりそうだったので、私は早めに会話を遮った。

洋館でカラ松さんに会った時、私は警察だとは名乗ったけど、それ以外は話さなかったはず。

警察と一口に言っても、都内全域に警察官は4万人以上。
ここまで辿り着くのは至難の業だ。

カラ松さんは頷いた。
「ああ。名も分からず、君を見つけるのに時間がかかった。でも、一松に君のことを聞いたんだ」

思いがけない名前が出てきて、私はつい身を乗り出した。

「一松さんに? 会ったんですか?」

「あ、ああ……。つい最近会って……って、その、ちっ、近い……」

カラ松さんが途端に顔を赤くして、しどろもどろになった。


 
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