• テキストサイズ

《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)

第6章 名探偵は謎を解かない


私は、呆然と二人を見ていた。

トド松先輩、一体どうしちゃったの?
このやり取りは何?
全く意味が分からないんだけど……。


しばらく二人を見守っていたが、一向に収まる気配はない。
私はハシャぐ二人を公園に残して、さっさと署に戻った――。



その後、おそ松さんはチョロ松警部を訪ねて部屋に来た。

「チョロさ〜ん! 遊びに来ちゃったよ〜!」

「おそ松くん! 久しぶり!」

友人の突然の訪問にチョロ松警部の顔から笑顔がこぼれる。

頬を緩ませ、お茶やお菓子を振る舞うチョロ松警部。

そんな上司の姿を見て、私も心が暖かくなり、自然と和んだのだった――。






    
……いや、和んだのは、その一瞬だけだった。

私は、窓の外がすっかり暗くなっているのを確認すると、デスクを片付け、大笑いしている三人に声をかけた。

「お先に失礼します」

「はい、ゆりくん、お疲れ様〜」
 
鼻メガネをかけ、笛を咥えたチョロ松警部が楽しそうに返す。

「ゆりっちゃんっっ、おつ……ひっ、ふふっ! お、お疲れっっ! いっ、イカ! イカーー! イカがーーっっ!」

涙を流すほど大笑いしながら、トド松先輩も答える。

「ゆりちゃん、またね〜! 次はセッ(ピー)させてね〜」

パンツ姿のおそ松さんが、イカをあんなところから取り出し手を振った。

ほんっと、何なの!? この人たち!
今日ほとんど仕事してなくない!?

私はいい年した男性陣の笑い(和み?)のツボが全く理解できず、足早に退出した――。


/ 724ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp