《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第28章 エピローグ(ノーマルEND)
「イヤミさん」
「シェッ!?」
イヤミ所長は振り返ると慌てて敬礼をした。
「これはこれは! 署長さん! お久しぶりザンス!」
目の前には赤塚警察署の署長が立っていた。
「すみません。少しお聞きしたいことがありまして。お時間あります?」
「もちろんザンス! まさか署長さん自らこの工場においでになるなんて、何かあったザンスか?」
女性署長は頷きながら手帳を確認する。
「実はタレコミがあったんですよ。あなた、違法ダヨーンをしていません? 何年か前にダヨーンの製造は法律で禁止されたのはご存知ですよね? こっそり作っているでしょう?」
「シェーッ! し、知らないザンス!」
「本当ですか? 最近、ダヨーンの目撃情報があがっているんです。捜査員が来てもどうせイヤミさんのことだからしらばっくれるでしょう? なので、私が直々に伺いました」
「も、もし作っていたらどうなるザンス?」
イヤミ所長が怯えた表情を浮かべた。
額から汗が落ちる。
「さぁ……。逮捕したあとは検察にお任せしますからわかりませんね。ただ、いったん起訴されたら、なかなか出てこられないのは確実です。最近はダヨーンの取り締まりに厳しいですからね。まあ、情状酌量を狙うなら早めに話したほうがいいですよ? で、どうなんです?」
女性署長はじっとイヤミ所長を見つめた。