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《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)

第5章 女王様への黄色い嫉妬(※十四松)


「あれー? ゆりちゃん、今すっごく幸せそうな顔してるね!」

「そ、そうかな」
思わず綻んだ顔を慌てて、引き締めてみせる。

そんな私に構わず、十四松さんは笑顔で覗き込んできた。
「うん! なんかゆりちゃんって子犬みたい!」

「子犬?」

「おいで! もっと撫でてあげる!」

十四松さんが私の背中に手を回して優しく引き寄せた。

「ええっ?」

驚いていると、ふわりと抱きしめられて、頭をさらになでなでされる。

「よしよし! ゆりちゃんはいい子だねー!」

「もうっ、十四松さんっ! 私、本当に犬みたいになってるんだけど」
笑いながら言うと、彼も「あははー!」と笑う。

穏やかな空気が流れて、じんわりと暖かい気持ちが胸に広がった。


本当になんか幸せだな。
ずっとこんな時間が続くといいのに。


頭を撫でられながら、十四松さんに身を任せる。

私たちは自然と街灯の下で抱き合う形になっていた。

「あ……」

十四松さんが焦ったように小さく声を上げた。

「十四松さん?」

「ゆりちゃん……」

彼はそっと呟くと、腕に力を込め私を抱き締めた。

私も大きな背中に手を回して応える。
十四松さんの身体が微かに震えた。


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