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《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)

第27章 トド松END〜警部補とわたし〜(※)


***

車を霊園の前で止める。
エンジンを切ってしばらく待っていると、ドアがノックされた。

懐中電灯を持ったチョロ松警部だ。

「ゆりくん、来てくれてよかったよ。夜の墓地には長居するもんじゃない」

警部が後部座席に乗り込む。
座っていたトド松先輩に気づいて息を呑んだ。

「トド松くん……」

「警部……お久しぶりです……」

それ以上言葉が続かないのか黙りこむ二人。
バックミラーに目をやると、トド松先輩は泣きそうな顔をしていた。

「警部、お邪魔して悪いんですけど座ってください。とりあえず車を出しますから」

「あ、ああ、うん!」
警部がシートベルトを締めると、私は車を発進させた。

「トド松くん、少し痩せたんじゃないか? 食べていないのか?」
チョロ松警部が心配そうに声をかける。

「大丈夫ですよ。ダイエットできてちょうどいいくらいです」

「今は? お腹はすいていないの? 何か食べる?」

「警部! 本当に大丈夫ですから!」

私はできるだけ捜査の対象になっていない道を通る。
うっかりパトカーに出くわしでもしたら、シャレにならない。

「で、この車はどこに向かっているんだ?」
チョロ松警部は私と先輩を交互に見た。

「出版社です」

「は!? 出版社!?」
チョロ松警部が大声を上げる。


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