《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第27章 トド松END〜警部補とわたし〜(※)
「ありがと。心強いよ。あんな酷いことをしておいて、僕はまだ世界で一人きりじゃないなんて……」
「それにカラ松さんもいます」
「カラ松兄さん? ああ……兄さんは僕とはもう縁を切りたいんじゃないかな」
そんなことはない。
カラ松さんはトド松先輩のことをただただ心配していた。
「さっきカラ松さんに会ったんです。カラ松さんは今も変わらず先輩を愛しています」
「そう……カラ松兄さんに会ったの……」
「はい、ここの場所は執事さんが教えてくれました」
先輩が急に吹き出した。
耳に風が当たる。
「あははっ、なるほどね。だからこの場所が分かったのかぁ。でもさ、もうちょっとうまくやりなよ。守衛室の様子を伺っていたら、ゆりちゃんが現れてこっそり入っていくから。びっくりしたよ」
「だって……」
見られていたなんて。
「ふふっ、ゆりちゃんは可愛いね。僕やっぱりゆりちゃんのことが大好きだよ。危なっかしくて放っておけない」
チュッと頬にキスされた。
先輩が身体を離す。
「あの……」
先輩は笑いながら、手を振った。
「これ以上抱き合ってると変な気を起こしちゃうからだーめ! 僕も男なんだよ? 暗い場所で好きな子と抱き合うとか拷問!」