《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第27章 トド松END〜警部補とわたし〜(※)
「ゆりちゃん、ありがとね。僕を探してくれて」
先輩がそっと私を抱き寄せる。
甘いキャンディのような香りが鼻をかすめた。
「当たり前じゃないですか。私もチョロ松警部も、トド松先輩のことを心配してるんです」
「うん……分かっている。でも、二人に迷惑をかけるつもりはないよ。僕一人で行動する。やらなきゃいけないことがあるんだ」
私は先輩の背中に手を回す。
ぎゅっと抱きつきながら、先輩と過ごした一夜を思い出した。
トド松先輩、あのときより少し痩せたみたい。
先輩に激しくベッドで愛された記憶。
朧気になっていた感覚が鮮明に蘇ってくる。
そうだった。
先輩は甘い匂いがして、筋肉があって、ベッドの上では男らしかった。
私の裸を余すところなく平らげ、松野トド松という男を身体に刻みつけた。
たった一夜の――でも忘れられない一夜の出来事。
忘れたと思っていたけど、身体は覚えているんだ。
下腹部がどろりと重たく熱を持った気がした。
「先輩……」
「ゆりちゃん、そんな色っぽい顔しないでよ。勘違いしそう。僕、捕まってたから禁欲生活してたんだよ?」
くすくすと笑う先輩。
「先輩、一人で行動するなんて言わないで……私も警部もいます……」
先輩の腕に力が入った。
さらに強く抱き締め合う。