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《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)

第27章 トド松END〜警部補とわたし〜(※)


素直に出ていって謝ろう。
ドキドキするけど、仕方がない。

そう思うのに緊張で身体が動かない。

男が部屋を歩き回る音。

ソファが軋む。

「っ!」

後ろを覗き込むつもりなのか、男の手がソファのへりを掴んでいた。

最悪。
隠れているのを見つかるなんて完全に不審者だよ。
早く出ればよかった……。



目を瞑った瞬間、

「すみません」

別の男性の声が響いた。


ソファが再び軋み、守衛の男が離れる。

「何だい? 駐車場ならもう閉めたよ。車を置きっぱなしにしたなら、自業自得だ」
うるさそうに答えた。

「車? ハハッ、違いますよ。警察です。逃げた人がいましてね、この近辺一帯を捜査してるんですよ。建物の中を見せてください。警察手帳もあります」

ウソ!? もしかして、もう他の捜査員が来たの!?

「中を見るのは構わないが、鍵がひとつ見当たらなくて困っていてね……」

「なら、中に落ちていないかついでに見ておきますよ」

守衛の男が鍵を再び取る音。

「はい、鍵。探してくれるなら助かるよ」

「ところで駐車場のほうは見ました?」

「いやぁ、気づいたばかりだから。まだだね」

「建物周辺と中は私が見ますから、駐車場だけご自分でチェックしてもらえますか?」

「ああ、分かったよ。今からすぐ見てくる」

警察官の声に聞き覚えがある……。
知っている捜査員?
でも、赤塚署にこんな高い声の人いたっけ?


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