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《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)

第27章 トド松END〜警部補とわたし〜(※)


「あれ? 鍵に番号が書いてある……?」

同じ形の鍵がふたつ。
たぶん、スペアキーなのだろう。
書かれた数字は『2』と『3』

「『1』がない……」

よく探してみるが、落ちてもいないし、テーブルの上にもない。

誰かが『1』の鍵を持っていった?
それとも元々この鍵を携帯している人物がいる?

しばらく考えて、私はある可能性に思い当たった。

「……あっ! もしかして、ここの守衛室は人がいないんじゃなくて、たまたま見回りで席を外してるだけ⁉」

瞬間、背後からドアの開く音が聞こえた。

「っ!!」

咄嗟に『2』の鍵を掴み、ソファの後ろに隠れる。

足音が近づき、どさりと何かがテーブルに置かれた。
男性のため息と共に水を飲む音。
守衛に違いない。

どうしよう。
よく考えたら、警察なんだから堂々としていればよかった。
不法侵入は確かにまずかったけど……隠れる必要はなかったんじゃない?
私のバカ!

カチャカチャと金属音が聞こえる。
チェーンから鍵を外しているようだ。

私は手のひらの鍵を見つめた。

今、出ていっても怪しまれるだろうし……。

男が屈む気配。
こっそり覗くと、鍵を返そうとしている。

「おっ? 鍵がない!」
男が嗄れた声を上げた。
かなりお年を召しているのかもしれない。

「おかしい……」
顔を上げ、部屋を見回す男。

慌てて首を引っ込める。


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