• テキストサイズ

《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)

第27章 トド松END〜警部補とわたし〜(※)


警部が言葉を言い終わると同時に、正面のスクリーンから捜査資料の映像が消えた。

『……では、各自持ち場についてくれ。解散』

タイミングよく会議が終わり、捜査員たちがバラバラと席を立つ。

私たちも立ち上がると、幹部席から誰かが歩いてきた。

あつしさんだ。

「お疲れ様です」
チョロ松警部が敬礼をする。

私も慌ててそれに倣った。

「トド松くんの逃亡は君たちが噛んでいるのかい?」
小声で話すあつしさん。

「いえ、知りません」

「じゃあ、本当に何もないのか……。てっきりこの間のチョロ松警部の脱走のように何か裏があるのかと思ったんだが……」

「僕たちも先程聞いたばかりです」
チョロ松警部が緊張の面持ちで答える。

「ふうん。そうか。なら、トド松くんを捕まえてもいいんだね?」

「「…………」」
私たちは顔を見合わせた。

だめです、なんて言える理由はない。

あつしさんがクックッと笑う。
「この間の君たちの活躍もあるから、何か理由があるなら手を回してあげようと思ったけどね。捕まえてもいいなら、手加減はしないよ。ありったけの捜査員を投入して、数日中には確保する。逃したりしたら警察の恥だ」

チョロ松警部がごくりと喉を鳴らすのが聞こえた。

「……構いません。捕まえてください。ただし、僕たちが先に捕まえるかもしれませんが」


/ 724ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp