《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第5章 女王様への黄色い嫉妬(※十四松)
「そんな……十四松さんのせいじゃないです」
「ううん! 僕が悪いの! さっきは変なところ見せちゃってホントにごめん!」
「私の方こそ、トト子さんとお付き合いされているなんて知らなくて……ごめんなさい……」
十四松さんは慌てたように首を振った。
「違うよー! 僕、トト子ちゃんと付き合ってなんかいないよ!」
「え?」
「何ていうか、えーっとね、奴隷? そう! 僕、トト子ちゃんの奴隷みたいなものだから!」
「奴隷……?」
「あっ、えっと、変な意味じゃなくて!」
十四松さんが赤くなる。
トト子さんに責められて声を上げる十四松さんを思い出し、私も恥ずかしくなった。
「でも、十四松さんはトト子さんのこと好きなんですよね……? あんまり私と仲良くしていると誤解されちゃうと思う……」
「ゆりちゃん……」
「本当にトト子さんを好きなら、私と食事に行ったりするのはやめた方が……」
嫉妬もするし淋しいけど、やっぱり好きな人と結ばれてほしい。
十四松さんは俯いて黙り込んだ。
「あの、十四松さん?」
「……がう……」
「え?」
「違うよっ!」
十四松さんが顔を上げ、いきなり叫んだ。