《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第26章 十四松END〜鑑識さんとわたし〜(※)
「あっ! 十四松さん! あのトラック!」
3台前を走るトラックを指差す。
流れが速いから、見失いそうで怖い。
「よし、このまま追うよー!」
十四松さんがスピードを上げる。
どこへ行く気だろう?
「ゆりちゃん、そういえば、チョロ松警部は何か言ってた?」
十四松さんが前を向いたまま尋ねた。
「何か?」
「犯人の情報とか」
犯人の情報? そういえば、焦って電話を切ってしまったけど、何か最後に言っていたような……?
「う〜ん……警部が叫んでいた気がするんですけど……」
「叫んでた? チョロ松警部、ストレスたまってるのかなー?」
「そうかもしれないですね」
「あ、警部ってDTだから、欲求不満なのかもー!」
「…………」
警部のDTは私が奪っちゃったんだけどな……。
黙っておこう……。
トラックが狭い道路に入る。
流れは遅いが、追い越しできないため、なかなか近づけない。
「ねぇ、ゆりちゃん、このトラックどこに向かってると思う?」
「そうですね……。あ、トラックを処分する気じゃないでしょうか? スクラップ業者とか」
「なるほどー! 確かに!」
でも、車を廃車にするには手続きがいるんだっけ?
いや、切羽詰まっていれば、そんなの気にしないか。