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《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)

第26章 十四松END〜鑑識さんとわたし〜(※)


「ゆりちゃんもやってみるー?」

「私は別にいいです……」

というか、たぶんできないし。
何で頭のてっぺんから水が出てるんだろう?

「そっかー、楽しいのに! ……あ、そーだ! ゆりちゃんにはまだ言ってなかったっけ。僕、来月、警視庁に転属になるんだよー」
十四松さんが水芸をやめた。

「えっ……警視庁に?」

転属?
初めて聞いた。

引き抜きってことかな?
確かに十四松さんは優秀な鑑識官だ。

「うん! 警視庁の鑑識課に行くように言われて。だから、赤塚署は今月いっぱいなんだー」

「そうなんですね! よかったですね」

「よかったのかはよく分からないけどねー!」
照れくさそうに笑う十四松さん。

そっかぁ、警視庁か……。
すごいなぁ。

ランチが運ばれてきて、十四松さんが早速食べ始める。

十四松さんは、研修の時からずっと相談に乗ってくれたり応援してくれたりしていた。

彼がいなくなったら、ちょっと不安かも……。

「ゆりちゃん、食べないのー?」
十四松さんが不思議そうに手を止める。

「あっ、食べます!」
慌ててフォークを取った。

十四松さん、警視庁に行くの嬉しそう。

でも、私のことは……?

『いつかゆりちゃんに好きになってもらえるように頑張るから』

そう言ってたのはもう忘れちゃったのかなあ。

……なんて、振った私が言えることじゃない。

ずっと好きでいてほしいなんて我ながら我儘だ。


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