• テキストサイズ

《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)

第5章 女王様への黄色い嫉妬(※十四松)


「私って嫌なやつ……」 

虫の声を聞きながら、街灯の下のベンチに座り込んだ。
日は沈んでも、蒸し暑さが残っていて、汗がじっとりと滲んでくる。

足に纏わりついてくる蚊を払う。
ふと、トト子さんのスカートからスラリと伸びる足を思い出した。

十四松さんは、トト子さんの足で……。

さっきの光景が浮かび、私は慌てて頭を振った。


「はぁ、帰ろうかな……」

スマホを取り出そうと鞄を開けたが、どこにも見当たらない。


あ、デスクの上に忘れてきたのかも。

 
私は警察署に戻ろうと立ち上がったが、すぐに思い直し、またベンチに座り込んだ。


今戻ると、トト子さんたちと鉢合わせして、気まずいかもしれない。
でも、明日までスマホがないのはちょっとキツイな……う〜ん。


どうしたものかと溜息をついて顔を上げると、公園の入り口で何かが揺れた。


ん?


目を凝らして眺めてみる。


……なんだ、人か。

よく見えないけど、人影のようなものが動いていた。


あれ? 公園に入ってきた?
夜なのに?
ウォーキング中なのかな?


人影は、ゆっくりと私のいるベンチに向かって歩いてくる。


/ 724ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp