《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第25章 一松END〜庭師とわたし〜(※)
「な……何ですか……?」
男は私のスマホを放り投げた。
「何ですかって、こっちのセリフだよ……」
「……?」
「散々、変態行為を見せつけておいて、会ったら普通に挨拶って……恥ずかしくねぇの?」
「っ!」
そういえば……!
忘れていたけど、一昨日、ベランダで隣の人に一松さんとの行為を見られたんだった。
しかも、途中からはこっちから積極的にわざと見せつけたんだった……。
それで普通に挨拶されたら確かにちょっと嫌だよね……。
「結構、遅い時間にベランダでああいうことしてるのってどうなの? もっと静かにヤれないわけ? 管理会社に言いつけてもいいけど?」
「すみません……今後は気をつけます……」
言い返しようがない。
私は深々と頭を下げた。
だから、やめようって言ったのに。
やっぱり苦情きちゃったよ、もう〜。
「……で?」
「はい?」
私は顔を上げた。
男はじっと私を見ている。
よく見ると、私や一松さんと同い年くらい。
スポーツをしているのか、かなりガッチリとした体型だ。
「俺が見てたの知ってたでしょ? なんでわざわざ見せつけたの?」
「え、えーっと……」
何でって言われても……。
まさか正直に『興奮するから』なんて言えないし。
あ、もちろん、興奮するのは『私が』ではなく『一松さんが』ね。