《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第24章 チョロ松END〜警部とわたし〜(※)
チョロ松警部、普段はあんな意地悪なこと絶対に言わないのに……。
もしかして、本当に嫉妬していた?
にゃーちゃんの言葉を思い出す。
『女刑事さんのこと大好きだと思うにゃ』
でも……『大好き』ってどれくらい?
それは上司と部下の関係を崩せるほどの『好き』なのかな?
外からパトカーのサイレンが聞こえてきた。
署から応援が来たに違いない。
今頃、チョロ松警部が犯人を引き渡し、にゃーちゃんは事情を聞かれているだろう。
本来、警察は盗聴器の捜索はできないことになっている。
面倒なことになる前に、早く外してしまったほうがいい。
私は考えるのをやめて、別の部屋で見かけた脚立をリビングに運んだ。
一旦、部屋の電気を消す。
持参した懐中電灯の光を頼りに、脚立に上りライトのカバーを外した。
「う〜ん……どこにあるの……?」
暗くてよく見えない。
とりあえず脚立を下り、一旦カバーを床に置く。
もう一度上ろうと足をかけた瞬間、誰かに後ろから抱きつかれた。
「ひゃっ!?」
あまりに突然だったので、つい声が出る。
振り向こうとすると、相手は腕に力を入れた。
「ゆきくん……」
「っ!? チョロ松警部!?」