《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第24章 チョロ松END〜警部とわたし〜(※)
「おい! ゆりくん! 連絡はついたのか?」
チョロ松警部が男を引きずるようにして歩いてくる。
にゃーちゃんは素早く離れた。
「あ……はい。すみません。すぐに連絡します」
私は慌てて署に電話をかける。
目の前に来たチョロ松警部がため息をついた。
「全く何をやっているんだ。君は優秀だが、脇が甘い。大体、こんなやつに簡単に捕まるなんて……。僕が新人だった頃はもっと用心深く動いたものだ。どうせこの男に甘い言葉でもかけられて、自分から車に乗ったんだろう?」
「なっ!? 違いますよ! 何を言ってるんですか!?」
「君はこういう感じの男が好きそうだしね」
チョロ松警部が私を軽く睨む。
何でそんなこと言われなきゃいけないの!?
私も自然と語気が荒くなった。
「警部、もしかして妬いてます? 男の嫉妬はカッコ悪いですよ?」
「嫉妬? 僕が君に? どれだけ自意識過剰なんだ」
「は!? 警部に自意識のことは言われたくないですよ!」
言い合っていると、にゃーちゃんが恐る恐る私たちの間に入ってきた。
「あの……盗聴器は外してもらえるのかにゃ?」
私も警部もハッとする。
「そういえば、盗聴器はまだ見つけてないんですよね?」
「ああ。ゆりくん、どこにあるか分かるか?」
「はい、シーリングライトの中です。捜査員が来る前に外してきます」
私はにゃーちゃんの家に駆け込んだ。