《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第24章 チョロ松END〜警部とわたし〜(※)
「時計も怪しくないですか?」
私の声にチョロ松警部は壁に掛かっていた時計を外した。
工具を使って中を開いてみる。
特に問題はない。
「ファンからもらったぬいぐるみとか」
「ぬいぐるみは置いてないにゃ」
にゃーちゃんが首を振る。
「あとは……サイドボードの裏とか……」
言いながら自分で覗いてみる。
特に怪しいものはない。
「じゃあ、キッチンが繋がっているから、換気扇」
私の言葉に警部がキッチンに行く。
「ない」
「……あ、エアコン?」
これも調べてみるが特に異常はない。
「う〜ん、簡単に見つかると思ったが、なかなかだな」
警部が腕を組んで唸る。
「やっぱりないのかも……メールは偶然だったのでは……」
瞬間、誰かのスマホが鳴った。
三人同時に自分のスマホを出して見る。
「ごめん。私のメールだったにゃん」
にゃーちゃんが照れ臭そうに笑いながら、画面を操作する。
「きゃあっ!?」
次の瞬間、にゃーちゃんはスマホを放り投げた。
「どうしたの?」
「そ、それっ……!」
にゃーちゃんがスマホを指差す。
私は床に投げられたスマホを拾い、画面を見た。
『見つからないね』
メール画面に不気味に浮かぶひとこと。