第24章 チョロ松END〜警部とわたし〜(※)

私は警部の肩を軽く叩き、椅子に座らせた。
「警部、とりあえず座ってください。私たちが担当するよりは、ストーカー対策チームにお願いしたほうが安全だと思うんですが……」

「いや、にゃーちゃんは僕たちのチームで守ろう！」

警部の言葉ににゃーちゃんが嬉しそうにしっぽを振る。

「刑事さん、ありがとにゃーん♡」

「にゃーちゃん！　超絶可愛いよ！　にゃーちゃん！　僕たちがきっとストーカーを捕まえるからねっ！　ミケ！　マンチカン！　スコ！　シャム！　ロシアンブルー！」
チョロ松警部は、にゃーちゃんの手を握った。

私は警部に声をかける。
「あの、警部……他の事件は……」

「そんなのは後回しだ！　にゃーちゃんを優先しよう！」

「…………」

「よし、まずは部屋だ！　ゆりくん、盗聴器がないか調べるんだ！」

また首を振るハメになる。
「警部も知っていますよね？　我々警察は、盗聴の有無を捜査することはできません。実際に盗聴器があると分かってから、住居侵入などの疑いで動くことはできますけど……」

チョロ松警部はふうっと息を吐いた。

「分かった。なら、こう考えてくれ。もし、僕がにゃーちゃんの恋人だったと仮定しよう」

「は？」

「にゃーちゃんの恋人である僕が、刑事の仕事とは関係なく、プライベートで盗聴器を探す。これなら問題ないだろう？」

意味が分からない。