《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第24章 チョロ松END〜警部とわたし〜(※)
「男性がいきなり走ってきて、『にゃーちゃん、おかえり!』と言ってすぐに去っていったにゃ」
何それ、気持ち悪い……。
「まるで、にゃーちゃんが帰ってくるのを待ち伏せしていたみたいですね」
仕事から帰ってきて家の前でそんなことをされたら、次の日から帰るのが嫌になりそうだ。
警部も頷きながら腕を組んだ。
「そうだな……ストーカーの可能性がある。部屋も調べたほうがいいし、マンション周辺に怪しい人物がいないか警戒すべきだ」
「にゃ! 刑事さんたちが調べてくれるの?」
にゃーちゃんがパッと顔を輝かせる。
私は首を振った。
「いえ。私たちのチームは、捜査一課の中でもストーカーは担当していないので、専門のチームにたの」「ゆりくん!」
チョロ松警部が立ち上がった。
「何ですか、警部?」
「君は、目の前に困っている人がいるのに断る気か?」
「この署にはストーカー対策チームがあるので、そちらにお願いをしたほうが……」
「だめだ! そんなやつらににゃーちゃんを任せられない! 何かあったらどうするんだ!」
警部は拳を突き上げ、叫ぶ。
チョロ松警部は、普段は穏やかだが、一旦火がついてしまうと、もう止められない。
面倒なことになりそう……。