《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第24章 チョロ松END〜警部とわたし〜(※)
「おかしい?」
「このメールが来たとき、私はのんびり漫画を読んでいたにゃ。見てなかったけど、テレビもつけっぱなしにしてた。たまたま、テレビで流れていたのはバレーの試合だったにゃ」
「えっ!? それって……」
「ね? 気持ち悪いでしょ? バレーの試合を部屋で流していたら、知らないアドレスが『バレーおもしろい?』って聞いてくるなんて、タイムリーすぎて。外に聞こえるほど大きな音にはしてないにゃ」
「警部……これはもしかして……」
チョロ松警部を見ると、眉間に皺を寄せている。
「もちろん、間違いメールの可能性もある。しかし、にゃーちゃんの部屋でバレーを見ていると分かった上でメールした可能性もある……」
警部は唸りながらゆっくりと言った。
「つまり、盗聴器……ですか?」
「ああ。カメラではないはずだ。にゃーちゃんはテレビをつけていたけど、漫画を読んでいて実際は見ていなかった。でも、相手は盗聴器の音しか聞こえないから、にゃーちゃんがバレーを見ていると思ったんだ」
「そんな……盗聴器なんて……」
にゃーちゃんの顔色が変わる。
「大丈夫だよ、にゃーちゃん。他に何か不審なことはない?」
にゃーちゃんは考え込む。
「そういえば、仕事から帰ってきたときにマンションの前で変な男の人に声をかけられたにゃ」
「変な人?」
にゃーちゃんは頷いた。