《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第24章 チョロ松END〜警部とわたし〜(※)
「ゆりくんは決して地味ではない! あんな真面目そうな顔して、謹慎中に家でひとりベッドの中で大人のおも」「チョロ松警部!」
私は慌てて警部の顔を押さえ込んだ。
「んんっ……な、何だ、ゆりくん!? 前が見えない! 押さえるなら犯人を押さえるんだ! それとも胸を押し付けてこれは誘っているのか? また、僕の顔の上に乗る気か!?」
今度は警部がバタバタと暴れ出す。
自分がとんでもないことを言っているのに本気で気付いていないようだ。
一方の犯人は暴れるのをやめて、呆れたように私を見上げた。
「……あんた、どんな乱れた生活をしてるんだよ。上司の顔の上に乗ってるって。若いんだから、少しはアイドルを見習って、清く正しくなれよ……引くわ……」
かあっと顔に血が上る。
「うっ……うるさーい! アイドルを襲おうとした人に言われたくないです! 乗ったのも1回だけですし! 逮捕! もう逮捕しますからっ!」
私は男に勢いよく手錠を掛けた。
警部がため息をつく。
「ゆりくん、罪状確認をまだ行っていないぞ。犯行が明らかでも罪状を口頭で宣言してから手錠を……」
私は警部の手にも容赦なく手錠をかけた。
「黙っていてください、警部!」
「え……ええっ……なんで僕まで……」
「罪状を言えばいいんですかっ? 罪状は、『喋りすぎ』です!」
隠れていた他の捜査官たちがステージに上がってくる。
程なくして男は連行されて行った。