《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第24章 チョロ松END〜警部とわたし〜(※)
「きゃああっ!」
にゃーちゃんの悲鳴と共に、チョロ松警部が男に飛びかかった。
「警部!」
私もステージに駆け上がる。
会場内は騒然となった。
「くそっ! 離せ! にゃーちゃん! なんで結婚なんかしたんだよぉ! 今ネット事業でかなり儲かっているヤツなんかのどこがいいんだっ! アイドルは清く正しくしてなきゃだめだろおぉ! 結婚なんかしちゃだめなんだー!」
チョロ松警部に押さえつけられながら、男が叫ぶ。
「大丈夫ですか!? 怪我は!?」
私はにゃーちゃんに走り寄った。
「大丈夫にゃ。ちょっとびっくりしただけにゃん」
にゃーちゃんは震えながらも気丈に私の手を取る。
「おい! そこの地味なスーツ女! 俺の可愛いにゃーちゃんに近づくな! このブス!」
男がさらにわめいた。
じ、地味なスーツ女? ブス?
私はぽかんと男を見た。
地味なスーツなのは仕方ないとして、なんでこんな男にブスと言われなきゃいけないの?
思わず文句を言いそうになったが、それよりも早くチョロ松警部が口を開いた。
「君は随分失礼だな。ゆりくんは、赤塚署の中でも1、2位を争う美人刑事だぞ? おまけに脱ぐとすごいんだ」
「けっ、警部!?」
余計なことを言われそうな予感。
いや、もう言われちゃった気もする。
警部は暴れる男をさらに押さえ込んだ。