《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第23章 カラ松END〜洋館の主人とわたし〜(※)
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「カラ松さーん、今、戻りました!」
車を降りて館に入ると、私は階段を駆け上った。
カラ松さんの洋館に住み始めてから、今日で五日。
特に問題もなく過ごしている。
お弁当は相変わらず豪華だったし、送迎までしてもらえる。
従業員の人たちとも仲良くなってきた。
何よりカラ松さんとお喋りをしながらの夕食はとても楽しい。
家に帰ってからも会話をする相手がいることが、こんなにも素晴らしいなんて。
私は洋館での生活に順応しつつあった。
「あれ? いないのかな?」
カラ松さんはいつも私が帰ってくると、すぐに部屋から飛び出してきた。
珍しく今日は彼の姿が見えない。
どうしたんだろう?
私はカラ松さんのいる部屋を探して、廊下をうろうろと歩き回った。
「橋本様、どうされました?」
前から歩いてきたメイドが不思議そうに私を見る。
「カラ松さんがどこにいるのか分からなくて」
私の答えを聞いて、メイドはくすくすと笑いだした。
「橋本様はよっぽどカラ松様がお好きなんですね。仕事から帰るなり、まず一番にカラ松様を探すなんて」
「えっ?」
「心配しなくても夕食になればカラ松様は降りて来られると思いますよ? 橋本様も一度お部屋に戻られて、着替えてはいかがですか? そんなに慌てなくてもカラ松様は逃げませんよ?」
そう言ってまたくすくすと笑う。