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《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)

第23章 カラ松END〜洋館の主人とわたし〜(※)


「さっきはすまなかった。間に合いそうか?」

「たぶん……」

「表に車を用意している。すぐに行くんだ」

「はい!」
私は走り出す。

「あ、ゆりちゃん!」

呼び止められて、私は振り返った。

「何でしょう?」

カラ松さんは頬を赤くしながら、恥ずかしそうに微笑んだ。

「その……何というか……気をつけて行ってくるんだぞ。帰ってきたら、夕食を一緒に食べよう」

思わずドキッとする。

そっか、今日からは、帰ってきたらカラ松さんやメイドさんたちがいてくれるんだ。

ずっと一人暮らしだったから、こんな感覚忘れていた。

誰かが待っている家に帰るって、なんかいい。
胸が温かくなる。

いつもはダラダラと署に残っていたり、寄り道して遅くに帰るけど、今日はできるだけ早く帰ろう。

「分かりました。行ってきます!」

カラ松さんが嬉しそうに頷く。
「ああ、行ってらっしゃい」

「橋本様! お急ぎ下さい!」
メイドが走ってくる。

私は大急ぎで車に乗り込んだ。

「赤塚警察署ですね? すぐに着きますからご安心下さい」
運転手が優しそうに微笑む。

「ありがとうございます」

みんないい人ばかり。

昨日はちょっと不安だったけど、今はそれほどでもない。

この洋館に住み続けるのもいいかもしれない。

私は流れていく景色を眺めながら、まだ温かい弁当をぎゅっと抱き締めた。


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