《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第4章 ギルトな幽霊は館に潜む
捜査中に次々と従業員が刺されたが、最後は犯人が自首し、事件は解決したそうだ。
事件後、生き残った従業員は全員解雇され、洋館も空き家となった。
洋館は売りには出されず、今は松野財閥の持ち物となっている。
なぜ、犯人は急に自首をしたんだろう?
捜査資料を読んでも分からなかった。
「今度、トド松先輩に聞いてみよう……」
独り言を呟きながら、私は2階の部屋を一つずつ調べていった。
どの部屋も物が散らばり荒れている。
ソファやベッドも人が使った形跡はない。
「ホントに誰か入り込んでいるのかな……?」
疑問に思いながらも2階を調べ終わり、1階に戻ろうと階段を下りる。
何かが足に当たった。
「ん?」
次の瞬間、足から勢い良く上に引っ張り上げられ、気づけば私は逆さ吊りにされていた。
暗くて分からなかったが、足元に罠が仕掛けられていたようだ。
太いロープに体重がかかり、足首に食い込む。
階段をのぼった時はなかったのに……。
私が2階にいる間に誰かが罠を仕掛けた?
ということは……。
突然、低い男性の声がホール全体に響き渡った。