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《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)

第23章 カラ松END〜洋館の主人とわたし〜(※)


メイドは心配そうに眉を下げる。
「本当ですか? あと、張り込み用にアンパンが必要でしょうか? 最高級のあんと小麦を使ったものを用意しますが……」

「別にいらないです……」

「では、取り調べ用のカツ丼は持っていかれますか?」

「持っていかないです! というか、実際そんなの犯人に出しませんから!」

メイドはメモを取り出した。
「帰りはお迎えに上がりますが、橋本様は行きつけの小料理屋に寄って女将に事件の話をしてからお帰りになるんですよね?」

「それ、もう、完全にあの刑事ドラマのイメージですよね!?」

「では、『小料理屋には寄らない』……と。運転手に伝えておきます」
メイドはペンを走らせる。

「あの、とりあえず、着替えるので一旦出てもらってもいいですか……?」

「ああ、そうですね。失礼致しました」

メイドが退出し、私はハアッと息を吐いた。

ありがたいけど、こんなにしてくれなくても大丈夫なんだけどな……。

昨日用意してもらった着心地のいいパジャマを脱ぐ。

その時、部屋の外で騒がしい声が聞こえた。

「ゆりちゃんはどうした? 朝食に来ていないぞ?」

「カラ松様! 橋本様は朝食は召し上がらないそうです」

「ホワイ!? ただでさえ細いのに、食べなかったら貧血になるだろう!?」

「あっ! カラ松様! だめです! 今は」

ドアが勢いよく開いた。


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