《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第23章 カラ松END〜洋館の主人とわたし〜(※)
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「橋本様! 橋本様!」
女性の声で私は目を覚ました。
「へ? ここ、どこ?」
ふわふわの大きなベッドの上で私は目を擦る。
「橋本様、お仕事のお時間は大丈夫ですか?」
「仕事? ……ハッ!?」
飛び起きる。
壁の時計を見ると、もう7時半だ。
「橋本様、おはようございます。朝食をご用意しております」
メイド姿の女性が笑顔でお辞儀をする。
そうだった。
カラ松さんの家に泊まったんだった。
「朝食はいいです! 今日は8時半には署に着きたいので。急がないと電車に間に合わない!」
明日からは自分の車を持ってこればいいけど、今日はとりあえず徒歩と電車だ。
「橋本様、ご心配いりませんよ。車でお送りしますから」
「え? でも……」
「昨夜の間にスーツは一式クリーニングしておきました」
服を渡される。
「あれ!? いつの間に!? ありがとうございます」
「あと、こちらがお弁当です」
次に袋を渡される。
まだ、温かい。
「お弁当?」
「はい、昼食用です。シェフが腕をかけて朝から作った最高級の神戸牛のステーキ弁当です」
「神戸牛!?」
「お気に召さないようなら、すぐに作り直させます。米沢牛か松阪牛で……」
出ていこうとするメイドを私は慌てて引き止めた。
「とんでもないです! 持っていきます! 持っていきますから! 牛の種類にこだわりなんてないですし! 大丈夫です!」