《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第23章 カラ松END〜洋館の主人とわたし〜(※)
「橋本様、こちらにどうぞ……」
部屋に入ると、美しい装飾に大きなテーブル。
部屋の奥ではバイオリンやフルートを持った人たちが並び、既に生演奏が行われていた。
やっぱり結婚式みたい……。
呆然としていると、後ろから「ウェルカム、カラ松ガール!」と聞き慣れた声がした。
「あっ、カラ松さん! ご無沙汰しています」
「フッ、さすが美しいな、カラ松ガール! ゆりちゃんに似合うと思って作らせた甲斐があった。このドレスはプレゼントだ」
上機嫌で私を眺めるカラ松さん。
「そんな……もらえません」
「ノンノン、約束しただろう? 夜のプールで愛し合った時に、新しい服をプレゼントすると言ったじゃないか」
そう言えば、そんなこと言ってたっけ。
「でも、こんな高価なドレス、頂いてもなかなか着る機会が……」
「なら、俺に会う時に着ればいい」
カラ松さんは、私の手を取り、優しく席にエスコートする。
「こんなに用意して頂くなんて……もっと気軽なものだと思っていました。すみません」
一応、手土産としてワインを持参し、執事に渡したが、かえって恥ずかしい。
もっと高いワインにすればよかった。
「ああ、そんなにかしこまらなくていい。二人だけの食事なんだから」
カラ松さんは私に椅子を勧め、自分も向かいに座った。