《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第4章 ギルトな幽霊は館に潜む
「カップルばかりを狙う時点でお察しだよ。同世代カースト圧倒的最底辺のモテない男がどうせやってんでしょ」
「『モテない』……?」
最近どこかで聞いたような気がする。誰が言ってたんだっけ?
「それより、はい、ゆりちゃん、差し入れ。僕とゆりちゃんの分を買ってきたから一緒に飲もっ」
トド松先輩が紙袋からドリンクを取り出した。
「白桃ケーキクリーム・フジオペチーノ。スタバァの新作メニューだって。すっごく美味しそうだったから買ってきたんだ」
桃色のドリンクの上にケーキが丸ごとトッピングされ、ふわふわのクリームがかかっている。
「わぁ、可愛い! 美味しそう!」
「女の子はこういうの好きだよねっ」
「トド松先輩、ありがとうございます! さっすが先輩、女子力高いですね」
「えーそう? やだなあ、ゆりちゃんってば! 誰が可愛い白桃ケーキの王子様だっ!」
「え……そんなこと、ヒトコトも言ってな」
「もーゆりちゃんてば! 誰が可愛いスイートピーチフェアリーおしゃれ王子様だっ!」
「先輩、言葉が増えてますね……」