• テキストサイズ

《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)

第19章 最終決戦(※)


トド松先輩が警部を睨みつける。
「なぜ盗まれたと思うんです……?」

「確かにIDカードは、パスケースに入れっぱなしだったから、中身を抜かれても気付かない。事件当日も現場に駆けつけた時には、顔パスで入れたから、実はあの日はカードを使わなかったんだ。まさか盗まれているなんてその時は知らなかったよ」

「顔パス?」
私がチョロ松警部を見ると、彼は苦笑いをした。

「トド松くんが『緊急事態だから、もし謹慎中のチョロ松警部が来たらすぐに現場へ通してくれ』とイヤミさんにお願いしたらしい。その時はさすが気が利くなと思ったが、今思えばカードが盗まれていることを僕に気付かれないためだったんだ」

「じゃあ、なんで、盗まれていたことに気付いたんですか? こっそり返されていたなら、それこそ分からないはずでは……」

チョロ松警部が微笑んだ。
「ゆりくんのおかげさ」

「え? 私?」

何かしたっけ……?

私の顔を見て、警部はにやりとする。

「にゃーちゃんの限定プロマイドだよ」


「は……?」

全員がぽかんと警部を見た。

「僕はパスケースににゃーちゃんのプロマイドを入れていた。それが捜査一課のデスクの下に落ちていたんだ。ゆりくんが初めて洋館に捜査に行く日に見つけてくれた。でも、中身を出さない限り、落ちるはずはない。トド松くんがカードを出した時にプロマイドを落として気付かなかったんだ」


/ 724ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp