《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第19章 最終決戦(※)
私は二人を交互に見た。
どういうこと?
トド松先輩と一松さんの関係って、一体……?
「トド松、お前、俺のことを殺したいのか?」
一松さんがじっとトド松先輩を見る。
「うん。殺したいよ。ついでにゆりちゃん、君もね」
「えっ……」
驚いてトド松先輩を見る。
「ねぇ、ゆりちゃんは、一体誰が好きなの?」
「誰って……」
「僕のこと好き?」
「…………」
私は押し黙った。
「ゆりちゃんは本当は誰のことが好きなんだろうね? どうせ自分でも分かってないんでしょ? もしかしたら、この先、一松と結ばれるかもしれない。そんなの許さない。だから殺すんだ」
「そんな……」
トド松先輩は、凍るような冷たい目で私を覗き込んだ。
「僕のものにならないなら、生きていても価値はないからね」
ぞくりと背中に恐怖が這い上がる。
「先輩……」
トド松先輩は、ベッドに縛り付けられたままの私の頬を撫でた。
「僕は、一松が苦しむだろうと思って、ゆりちゃんにアプローチした。一松の好きな女を奪ってやろうぐらいの気持ちだった。なのに、気付いたら好きになっていたのは、僕の方だったんだ。デカパンを殺していなければ、君と幸せになる未来だってあったかもしれなかったのにね……」
トド松先輩の瞳が悲しそうに揺れる。