《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第19章 最終決戦(※)
そういうことか……。
私はカラ松さんに会った日を思い返した。
初めてカラ松さんに会ったのは、洋館に捜査に行って睡眠薬を飲まされた時。
でも、実際はカラ松さんのフリをしたトド松先輩だったことになる。
2回目にカラ松さんに会ったのは、警察署に一松さんを助けてくれと訪ねてきた時。
これは本物のカラ松さん。
「だから、話が噛み合わなかったんだ……」
確かカラ松さんは私と再会したことを大袈裟に喜んでいた。
今、考えれば当然だ。
カラ松さんにしてみれば、私と何十年かぶりに再会したことになる。
そりゃ大袈裟にもなるだろう。
そして、この時、途中でトド松先輩が警察署から出てきた。
トド松先輩は、私たちの会話を聞いていて、余計なことを喋られる前に出てきたことになる。
最後に3回目に会った時、カラ松さんと私はプールで関係を持った。
でも、このことをトド松先輩は知らない。
だから、今日で会うのは3回目だと勘違いしたのだ。
私たちのやり取りをここまで黙って聞いていた一松さんが、ハッと息を呑んだ。
「トド松って……お前、もしかして、『あの』松野トド松か?」
トド松先輩は一松さんを見て笑った。
「ふふっ、ここにも気づくの遅すぎな人がいた〜。そうだよ、『あの』トド松だよ。何回も捜査で会ったのにぜんっぜん気づかないんだもん。バッカだね〜」